
チベットアゲート天珠ディーズィーストーン
チベットアゲートは、チベットやヒマラヤ地域で古くから護符として用いられてきた瑪瑙の一種です。特に「天珠(Dzi Stone)」と呼ばれる加工品は、模様に神聖な意味が込められ、強力なお守りとして珍重されます。
基本情報
チベットアゲートは単なる宝石以上に、宗教的・文化的意義を持つ特別なアゲートである。
- 正式名称
- Agate(アゲート)
- 和名
- 瑪瑙
- 英名
- Tibetan Agate, Dzi Agate
- 別名/流通名
- 天珠、ディーズィーストーン
- 主な産地
- チベット・ネパール :
- 古代から天珠の産地として有名。自然模様や人工的な模様を組み合わせたビーズが神聖視され、仏教文化の護符として根付いた。
- インド(ヒマラヤ周辺) :
- 交易を通じてチベットに持ち込まれたものも多く、仏具や祈祷用具として用いられた。
鉱物情報
チベットアゲートは瑪瑙と同じ性質を持ち、耐久性に優れるが、古代ビーズは劣化が進んでいる場合もあるため取り扱いに注意が必要。
- 組成
- SiO₂(二酸化ケイ素)
- 比重
- 2.60〜2.65
- 硬度
- 7
- 結晶系
- 六方晶系
- 透過性
- 蛍光性
- 取り扱いの注意点
- 衝撃に弱い
- 化学薬品に弱い
- 熱に弱い
特徴と由来
チベットアゲートは宗教的・霊的価値を持ち、特に古代天珠は世界的に高く評価される希少品である。
- 色
- 白黒茶赤オレンジ
- 外観の特徴
- 縞模様や目玉模様を持ち、ビーズ状に加工されることが多い。天珠は人工的に焼成・染色して文様を強調する。
- 生成環境/形成過程
- 自然に形成された瑪瑙に、古代から染色や加熱で模様を描き、宗教的な意味を付与した。
- 発見/命名の由来
- チベットで多用されたため「チベットアゲート」と呼ばれ、特に模様入りビーズは「天珠」として独立した名称を持つ。
- チャクラとの関連
- 第6チャクラ(サードアイ/藍・紫)
- 誕生石
- 該当なし
- 星座石
- 蠍座
- 干支石
- 該当なし
- 希少性
特に古代の天珠は希少価値が極めて高く、骨董品市場で高額取引される。現代の加工品も広く流通するが、歴史的価値は別格である。
歴史/伝承
チベットアゲートの歴史は数千年前に遡る。古代チベットでは「天珠」として加工され、文様には宇宙・神仏・自然を象徴する意味が込められた。目玉模様は「神の眼」とされ、悪霊や邪視を退ける力を持つと信じられていた。
シルクロードを通じてアジア各地に広まり、唐代の中国では天珠は皇族や僧侶に珍重された。身につけることで長寿や富、霊的加護を得ると考えられていた。
近代に入ると、骨董品市場で「古代天珠」が高額で取引されるようになり、希少価値がさらに高まった。現代でもチベット仏教徒の間で護符として大切にされ、パワーストーンとしても強力な霊的守護を象徴している。
