
ウルグアイアメジスト
ウルグアイアメジストは、南米ウルグアイで産出されるアメジストの一種で、非常に濃く深い紫色が特徴です。ジオード(晶洞)の中に結晶群を形成する姿で産出され、市場では高級アメジストとして高い評価を受けています。
基本情報
ウルグアイアメジストは、鮮やかで深みのある紫色を持つ最高品質のアメジストとして知られています。産出規模は限られるものの、その濃厚な色合いと高い透明度が世界的に評価されています。
- 正式名称
- Quartz(クォーツ)
- 和名
- 紫水晶
- 英名
- Uruguayan Amethyst
- 別名/流通名
- -
- 主な産地
- ウルグアイ(アルティガス地方) :
- ウルグアイ北部アルティガス地方はアメジストの世界的名産地であり、ジオード(晶洞)の内部に結晶が群生する形で産出する。濃く鮮やかな紫色、時に青紫色を帯びた色調が特徴で、透明度の高さと色の均一性から高級品として扱われる。産出は隣国ブラジルよりも規模は小さいが、品質面で優れるため、国際市場では「ウルグアイ産=高級」のイメージが定着している。現地では観光資源としても重要で、ジオードをそのまま展示販売する文化も根付いている。
鉱物情報
アメジストと同じ性質を持ち、日常的に使える硬度を備えているが、強い日光に長時間晒すと退色の恐れがあるため注意が必要である。
- 組成
- SiO₂(二酸化ケイ素)
- 比重
- 2.65
- 硬度
- 7
- 結晶系
- 六方晶系
- 透過性
- 蛍光性
- 取り扱いの注意点
- 紫外線に弱い
- 熱に弱い
- 衝撃に弱い
特徴と由来
ウルグアイアメジストは濃色で高品質な結晶を特徴とし、産地ブランドとして高い評価を受けている。
- 色
- 紫透明
- 外観の特徴
- 濃色で均一な紫。ジオード内部に結晶群を形成し、カットすると強い発色を示す。
- 生成環境/形成過程
- 火山活動により生じた空洞(ジオード)内に溶液が沈殿・結晶化して形成される。鉄イオンと天然の放射線の作用により、濃紫色を呈する。
- 発見/命名の由来
- 「ウルグアイアメジスト」という名称は産地名に由来し、品質の高さからブランド的な意味を持つ流通名となった。
- チャクラとの関連
- 第6チャクラ(サードアイ/藍・紫)
- 誕生石
- 2月
- 星座石
- 水瓶座、魚座
- 干支石
- 戌
- 希少性
産地が限定されるうえ、ブラジル産に比べ産出量が少ないため、希少価値が高く、市場で高級アメジストとして扱われる。
歴史/伝承
ウルグアイにおけるアメジストの産出は19世紀から知られており、地元ではジオードを丸ごと祭壇や装飾品に利用する文化が生まれた。深紫色の美しさはヨーロッパ市場にも輸出され、王侯貴族の間で「南米の宝」として高い人気を博した。
その濃い紫は「高貴」「精神性」を象徴し、教会の装飾や聖職者の指輪にも用いられた。産地の限定性から特別視され、「ウルグアイ産」というだけで市場価値が上がるほどのブランド力を持った。
今日でもアルティガス地方は「アメジストの街」と呼ばれ、鉱山見学やジオード展示が観光の目玉になっている。世界の宝飾市場においても、ウルグアイアメジストは「最も濃く美しいアメジスト」として高い評価を維持している。
