
タイガーアイ虎目石タイガーズアイ
タイガーアイは、虎の眼のように光の帯が動くシャトヤンシー効果が特徴の天然石です。力強さと現実的な判断力を象徴する石として、古くから装身具や護符に用いられてきました。
基本情報
タイガーアイは石英を基盤としつつ、産地ごとに色味や光の出方が異なる。特に南アフリカ産は高品質品として国際的に知られている。
- 正式名称
- クォーツ
- 和名
- 虎目石(とらめいし)
- 英名
- Tiger’s Eye
- 別名/流通名
- タイガーズアイ
- 主な産地
- 南アフリカ共和国 :
- 世界最大級の産地。金褐色でシャトヤンシーが明瞭な高品質品が多く、市場では基準となる存在である。古くから装飾品や護符として利用され、現在もブランド的価値が高い。
- オーストラリア :
- やや赤みや暗色を帯びる個体が多く、落ち着いた印象。安定供給され、実用品としての評価が高い。
- インド :
- 比較的小粒で縞が穏やかなものが多い。手頃な価格帯で流通し、ビーズ加工品として親しまれている。
- ナミビア :
- 色のコントラストが強く、個性的な模様が現れることがある。産出量は少なめで、装飾性を重視する市場で評価される。
鉱物情報
硬度は高く日常使いに向くが、繊維構造のため強い衝撃や薬品には注意が必要である。
- 組成
- SiO₂
- 比重
- 2.64〜2.71
- 硬度
- 7
- 結晶系
- 三方晶系
- 透過性
- 不透明
繊維状構造と鉄分の影響により基本的に不透明であるが、研磨状態によっては縁部がわずかに光を通すことがある。
- 蛍光性
- なし
短波UV・長波UVいずれの条件でも顕著な蛍光は確認されない。産地や個体差による発光報告もほぼない。
- 取り扱いの注意点
- 衝撃に弱い
- 化学薬品に弱い
特徴と由来
視覚的な力強さと分かりやすい特徴から、装飾石として非常に高い認知度を持つ。
- 色
- 黄茶金
- 外観の特徴
- 平行に並んだ繊維状模様が光を反射し、角度によって帯状の光が移動する。
- 生成環境/形成過程
- 元はクロシドライト(青石綿)の繊維が石英に置換され、同時に鉄酸化物が沈着することで形成される擬似結晶である。
- 発見/命名の由来
- 虎の眼を思わせる外観から英語で Tiger’s Eye と呼ばれるようになった。
- チャクラとの関連
- 第3チャクラ(ソーラープレクサス/黄)
- 誕生石
- 該当なし
- 星座石
- 獅子座
- 干支石
- 該当なし
- 希少性
産出量は比較的多く希少石ではないが、高品質なシャトヤンシーを示すものは評価が高い。
歴史/伝承
古代文明において、タイガーアイは「見る力」を象徴する石として扱われた。古代エジプトでは、太陽神ラーの象徴とされる黄金色の輝きが神の眼を連想させ、護符や装身具に用いられたと伝えられている。王や神官が身につけることで、正しい判断力と神の加護を得られると信じられていたのである。
ローマ帝国の時代には、兵士たちが戦場に赴く際の護符としてタイガーアイを携えたという記録が残る。敵の動きを見抜き、恐怖に打ち勝つ勇気を授ける石と考えられ、兜や指輪に嵌め込まれた。虎や猛獣の眼に通じる威圧的な象徴性が、戦士の精神を支えたのである。
中世ヨーロッパでは、悪意や呪いを跳ね返す石として民間信仰に取り入れられた。商人たちは旅の安全と財産防衛を願い、タイガーアイを財布や衣服に忍ばせた。ここで「富を守る石」という性格が徐々に形成されていった。
近代以降、南アフリカで大規模な鉱床が発見されると、タイガーアイは宝飾石として世界的に流通するようになった。20世紀後半にはパワーストーン文化の広まりとともに、金運や仕事運の象徴として再解釈され、現在に至るまで実用的なお守りとして親しまれている。

