
ピンクアメジスト
ピンクアメジストは、近年注目されている淡いピンク色をした石英の流通名です。紫水晶(アメジスト)とは異なり、柔らかなローズカラーを示すのが特徴で、特にアルゼンチン・パタゴニア産のジオード結晶が有名です。
基本情報
ピンクアメジストは、アメジストとは異なる色合いを持つクォーツの流通名であり、特にアルゼンチン産のジオードが人気です。
- 正式名称
- Quartz(クォーツ)
- 和名
- -
- 英名
- Pink Amethyst
- 別名/流通名
- -
- 主な産地
- アルゼンチン :
- アルゼンチン・パタゴニアのエルチキン鉱山から産出するジオードが特に有名。淡いローズピンクの結晶がクラスター状に形成され、透明度は低めながら独特の色彩が人気を集めている。ブラジル産も出回るが、アルゼンチン産のブランド力が強い。比較的新しい市場流通石であり、20世紀末から徐々に認知され始めた。
- ブラジル :
- ブラジル産も出回るが、アルゼンチン産のブランド力が強い。
鉱物情報
基本的な性質は水晶と同じで丈夫だが、色合いが淡いため退色が目立ちやすい。装飾用やヒーリング用途での取り扱いが中心。
- 組成
- SiO₂(二酸化ケイ素)
- 比重
- 2.65
- 硬度
- 7
- 結晶系
- 六方晶系
- 透過性
- 蛍光性
- 取り扱いの注意点
- 紫外線に弱い
- 熱に弱い
- 衝撃に弱い
特徴と由来
ピンクアメジストは「アメジスト」の名を冠しているが、紫色ではなくピンクに発色するクォーツであり、流通名として確立した比較的新しい天然石である。
- 色
- ピンク紫透明
- 外観の特徴
- ジオード内部に結晶が群生し、ローズピンク〜淡紫色を示す。ミルキーな質感や半透明感がある。
- 生成環境/形成過程
- 鉄やマンガンなどの微量元素が関与することで、通常のアメジストの紫ではなくピンク系に発色したと考えられる。
- 発見/命名の由来
- 2000年代に「Pink Amethyst」として市場流通名が定着した。紫水晶(アメジスト)に似た色合いのため名付けられたが、厳密には「アメジストの派生」ではなく「クォーツの一変種」と位置づけられる。
- チャクラとの関連
- 第4チャクラ(ハート/緑・ピンク)
- 誕生石
- 該当なし
- 星座石
- 天秤座、牡牛座
- 干支石
- 該当なし
- 希少性
産出地が限定的であり、特にアルゼンチン産のピンクアメジストは流通量が少なく希少価値が高い。
歴史/伝承
ピンクアメジストは古代から知られていた石ではなく、近年になって注目された新しい天然石である。アルゼンチン・パタゴニアの鉱山で20世紀後半に産出が確認され、2000年代に国際市場に登場した。
紫のアメジストが「高貴・霊性」を象徴するのに対し、ピンクアメジストは「愛・癒し」を象徴する石としてスピリチュアル市場で人気を得た。ローズクォーツの柔らかさとアメジストの霊性を併せ持つと解釈され、特にヒーリングや恋愛のお守りとして用いられている。
今日では「アメジスト」の名前を持ちながらも、独立したクォーツ変種として位置づけられ、宝飾品やインテリアストーンとして需要が高まっている。
