
レイクスーペリアアゲート スーペリアアゲート
レイクスーペリアアゲートは、アメリカ五大湖のひとつスペリオル湖周辺で採れる瑪瑙の一種です。鮮やかな赤やオレンジの縞模様を特徴とし、アメリカ・ミネソタ州の州石にも指定されている、歴史と文化的価値を持つ天然石です。
基本情報
レイクスーペリアアゲートは地域文化と深い結びつきを持ち、特にミネソタ州では象徴的な石として扱われている。
- 正式名称
- Agate(アゲート)
- 和名
- 瑪瑙
- 英名
- Lake Superior Agate
- 別名/流通名
- スーペリアアゲート
- 主な産地
- アメリカ・ミネソタ州 :
- 最も有名な産地で、赤やオレンジの縞模様を持つ個体が多く、州石に指定されている。州の文化的アイコンとして価値が高い。
- ウィスコンシン州・ミシガン州 :
- 湖岸沿いで産出し、色彩豊かな縞模様を持つものが宝飾品に利用される。
- カナダ(オンタリオ州) :
- 小粒ながらも鮮やかな色合いを持つアゲートが採れる。
鉱物情報
一般的なアゲートと同様に硬度は十分高く耐久性があるが、縞模様部分が欠けやすいため注意が必要である。
- 組成
- SiO₂(二酸化ケイ素)
- 比重
- 2.60〜2.65
- 硬度
- 7
- 結晶系
- 六方晶系
- 透過性
- 蛍光性
- 取り扱いの注意点
- 衝撃に弱い
- 化学薬品に弱い
特徴と由来
レイクスーペリアアゲートは鉄分由来の赤やオレンジが特徴で、地域文化と歴史に根差した石である。
- 色
- 赤オレンジ茶白
- 外観の特徴
- 縞模様が鮮やかで、特に鉄分由来の赤やオレンジ色が美しい。半透明から不透明までさまざまな質感を持つ。
- 生成環境/形成過程
- 約10億年前の火山活動で生じた空洞にシリカが沈殿し、鉄分を取り込みながら縞模様を形成した。氷河期の氷河によって湖岸に運ばれ、現在の採集地に広がった。
- 発見/命名の由来
- アメリカ・スペリオル湖(Lake Superior)周辺で多く採れることから命名された。
- チャクラとの関連
- 第1チャクラ(ルート/赤)
- 誕生石
- 該当なし
- 星座石
- 山羊座
- 干支石
- 該当なし
- 希少性
アメリカ北部では比較的見つかるが、良質で大ぶりのものは希少性が高い。特に美しい縞模様を持つ個体はコレクターに人気。
歴史/伝承
ネイティブアメリカンの人々は、レイクスーペリアアゲートを「大地と精霊の贈り物」として大切にし、護符や儀式の道具に用いた。赤い色合いは「大地の血」とされ、生命力の象徴と考えられていた。
19世紀になるとヨーロッパ系移民が五大湖周辺に入植し、このアゲートを採集して装飾品や交易品に用いた。特に鮮やかな赤い縞を持つ個体は「幸運を呼ぶ石」として人気を博した。
20世紀にはミネソタ州で州石に制定され、地域の象徴的存在となった。現在でも観光や教育の分野で重要な役割を果たし、鉱物愛好家やコレクターの間で非常に人気が高い。
