
グリーンアメジスト緑水晶プラシオライト
グリーンアメジストは、アメジストを加熱または放射線処理することで緑色に変化した変種です。正式には「プラシオライト」と呼ばれ、自然界で産出することは極めて稀で、市場に出回るもののほとんどが人工的な処理によるものです。
基本情報
グリーンアメジストはアメジストを加熱または照射して得られる緑色の変種であり、天然物は非常に希少です。現在流通している大部分は処理石です。
- 正式名称
- Quartz(クォーツ)
- 和名
- 緑水晶
- 英名
- Green Amethyst/Prasiolite
- 別名/流通名
- プラシオライト
- 主な産地
- ブラジル :
- リオグランデ・ド・スル州でアメジストを加熱して生成されるものが主流である。天然の緑色クォーツはごく少量。
- ポーランド/カナダ :
- まれに発見されるが、ほとんど市場には出回らない。
鉱物情報
基本的な鉱物特性はアメジストと同じですが、処理による変色が行われているため、再加熱や強い紫外線によって色が変わる可能性がある。
- 組成
- SiO₂(二酸化ケイ素)
- 比重
- 2.65
- 硬度
- 7
- 結晶系
- 六方晶系
- 透過性
- 蛍光性
- 取り扱いの注意点
- 紫外線に弱い
- 熱に弱い
- 衝撃に弱い
特徴と由来
グリーンアメジストは「アメジストの処理変種」として扱うのが正しく、天然物と人工処理品で大きく価値が異なる。
- 色
- 緑透明
- 外観の特徴
- 淡いグリーン〜オリーブグリーンの色合いを持つ。透明度が高いものが多く、ファセットカットすると柔らかな光を放つ。
- 生成環境/形成過程
- 天然では稀に産出するが、大部分はアメジストを加熱または放射線処理することで緑色に変化する。
- 発見/命名の由来
- 「プラシオライト」はギリシャ語の「prason(ネギ)」と「lithos(石)」に由来し、「ネギ色の石」を意味する。流通名の「グリーンアメジスト」は商業的に用いられている。
- チャクラとの関連
- 第4チャクラ(ハート/緑・ピンク)
- 誕生石
- 該当なし
- 星座石
- 牡牛座、天秤座
- 干支石
- 該当なし
- 希少性
天然のプラシオライトは極めて希少で高級品(★5)とされるが、市場に流通する処理石は比較的安価で流通量も多い。
歴史/伝承
プラシオライトは古代には知られていなかった。記録上初めて認知されたのは20世紀初頭であり、ポーランドで天然の緑色クォーツが採掘されたことに始まる。しかし、その産出は極めて稀で、宝飾品市場に流通する量はほとんどなかった。
20世紀後半にブラジルでアメジストを加熱することで緑色に変化することが偶然発見され、それ以降「グリーンアメジスト」として市場に出回るようになった。商業的な理由からアメジストの名前を冠して販売されたが、鉱物的には「プラシオライト」が正確な名称である。
現代では、ヒーリングストーンやファッションジュエリーとしての人気が高まり、天然物と人工処理品が区別されつつも、グリーン系の透明石として安定した地位を築いている。
